一人がけソファ
こんにちは、吉澤です。
馬蹄型ソファを製作させていただきましたので、工程のお話をさせていただきますね。
木部の完成は、写真のような仕上がりになりました。
完成写真にはないのですが、これにウオルナットの脚が付きます。
張り上がりの関係で、布地を仕上げてから脚を取り付けるので上台と脚枠を別体で仕上げていきます。
今回は1/10の図面からのご依頼でした。
なので大まかな背中のカーブRの大きさはシートハイSH、高さHなどの指示はありますが、
細かい箇所は僕のほうに任せてもらえます。
例えば背中のカーブの繋ぎや馬蹄の形状などはその椅子の雰囲気で製作しながら仕上げていきます。
はじめに、1/10の図面から原寸図面を描いていきます。
馬蹄形の場合は、原寸図面でRを細かいところまで描いていかないと後々取り回しが大変になりますので
出来る限り時間を使っていきます。
マキコミとネダの位置など、ここでしっかり決めていきます。
木取りを始めてからだと位置決めが難しいので原寸図面に描き入れします。
どこから木取りを始めるかというと、これは各職人によって違いますが、僕は下から立ち上げていきます。
台座で下枠の形と上台の形を仕上げていきます。
その後、中柱とツカを立てていきますが、ここで柱の高さを原寸図面から計算して決めておきます。
ここにR笠木が乗るので、ここは大事なところです。
柱を立てたら笠木の製作になりますので、原寸図面から背中のRを墨しながら木取りを進めて、
形状を作ります。ここの細かい繋ぎのRなどは雰囲気で決めていきます。
背中の笠木が出来たら、中柱に乗せていきます。
ここまで行けばほぼ完成なのですが、ツカと背中の繋を張り上がりのイメージ写真を見ながら繋げていきます。
最後に台座です。
今回は板受けになるので、写真のような形状になりました。
ネダとマキコミが引き込みしやすいように逃げとけば大丈夫です。
ウレタンが結構乗るので、板受けの強度も必要になります。
感想としまして
原寸図面から製作していく場合、張屋さんの仕口を聞いてからウレタンや布地の逃げを打ち合わせして
こちらの木取り段階であるていど雰囲気を仕上げていくことになります。
この辺の雰囲気作りは、製作側として大変楽しい時間です。
ありがとうございました。
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ご連絡いただければ幸いでございます。
wing joint 吉澤